僕の屋号をSEWIとしたきっかけ 2016.09.23
DIARY

sewingtable

別の家具が欲しくて入った北欧家具屋で
ふと目に止まった1960年代にデンマークで作られた
「SEWING TABLE」

 

 

フォルムがかわいいし
籐カゴの部分がすごくキュート

 

気になっていたけれど
でもどうしようかと迷っていたら
妻が購入すると言って
その日にSEWING TABLEを持って帰った

 

何日か経った後、
お酒を飲みながら一人でそのテーブルをまじまじと見つめていたら
すごく考えられている作りになっていることが分かった

 

引き出しの中の仕切りがボタンのRに沿っていて取り出しやすく
奥は仕切りがないような使い勝手を考えた作り
籐カゴは毛糸の玉がすぐに取り出せるようになっている
そして何と言ってもそのフォルム
佇まいが良い

 

冬、夜の長いデンマークではきっと裁縫も盛んで
「縫うためだけの専用の家具」として
SEWING TABLEが作られたのだろう

 

その為だけに作られたという言葉に
ものづくりをしている身からすると痺れてしまった

 

しかも50年も前に作られたもので
作家の名前も表記していないNO BRANDなのに
海を渡ってリペアされて
大事に扱われてここにいるんだと考えたら
いたく感動してしまったのだ

 

自身もこうありたい
一人の作り手として

 
僕の名が残ってなくてもいい
物事の本質をつかまえて
良いものを作り
長く愛されるクリエイティブをしていきたい

 
そんな事を考えさせてくれたSEWING TABLEから
願いを込めて「SEWI」という屋号にしました

 

そんな時間をこれから繕っていきたいと思います

 

 

これまで出会った方で時間がない時、
創意工夫のソウイなんです
と言ってしまってすいません

 

それもあながち間違ってないのですが
この事について一から話したくなってしまうので
コーヒーが一杯飲めるくらいの時間に余裕がある時
またお話しますね

 

 

 

SEWI 中村 文信